ウズベキスタンの工芸 |
2003年11月から12月にかけて、ウズベキスタン共和国における観光振興の一環として、サマルカンド、ヒバ、ブハラ、タシケント、フェルガナ地方などの工芸品を調査してきました。同国は日本から約5700Km、シルダリヤ川とアムダリヤ川に挟まれた中央アジアの中心地で、シルクロード上の価値ある遺跡がたくさん残っています。これらのシルクロードの中枢のオアシス都市は何度も侵略の波に洗われ、常に新しい文化を受け入れながら、荒廃、復興、発展を繰り返してきました。そして、やきもの、織物、絨毯、刺繍、木彫、彫金などさまざまな工芸の宝庫ともいえます。 |
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ギジュドゥバンのやきもの
深い黄色、濃い緑、青、茶などが基調色。焼成の際、逆さにして3本の針で支えるため内面に針跡が残り、天然釉薬が雫のように垂れた開口部の形が特徴的。 |
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リシュタンのやきもの
青色を基調色にした植物、動物、幾何学模様が特徴。焼成温度は低いが二回焼いてある。写真はルスタン・ウスマノフ・ワークショップの作品。 |
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カッタボーゴのやきもの
青色や緑色を基調色にした幾何学模様や植物模様が多い。ヒバの市街地から約15Kmの郊外にあり、遺跡の修復用タイルも生産している。写真はイジョッド・ジャイヤ工房の作品。 |
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タシケントのやきもの
手づくりのものや量産品などいろいろなものがあり、ウズベキスタン全国の様式がミックスしている。写真はアクバル・ラヒモフ・スタジオの作品。 |
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絹織物
写真はフェルガナ州のマルギランで作られるマルギラン・アトラスといわれるカラフルな矢がすり模様の織物。 |
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絨毯
16世紀頃からの技術で、小さいサイズのものは2週間、大きいものは6〜7か月かかって織られる。 |
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スザニ
スザニ(刺繍)は娘の幸せを願って母親が作るもので、もともとは花嫁の持参品。ウルグットはサマルカンド郊外にあるスザニで有名な市場。アンティークも人気。 |
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金刺繍
民族帽子のドッピや婚礼衣装の刺繍が特徴的。ポーチ、小物入れ、うちわなどいろいろなアイテムがある。 |
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木彫建築部品
細かな植物模様や幾何学模様が多く、モスクやメドレセのアイワン(バルコニー状の空間)に用いられる柱なども作られている。 |
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木彫小物
ニレやクルミの木から作る本立て(コーランの台)が特徴的。ペンケース、煙草入れ、小物入れ、まな板などいろいろなアイテムがある。 |
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彫金
真鍮や青銅をたたき出して作る。細かな植物模様、幾何学模様、アラビア文字などが基調。銀メッキで仕上げるものもある。 |
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ナイフ、はさみ
鉄やステンレスを加工して作る。ナイフや刀剣には彫刻が施され、ブハラのシンボルのコウノトリをかたどったはさみが特徴的。 |
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あやつり人形
伝統的な人形という意味でミリ・コゴルチャックと呼ばれ(人形劇はコゴルチャック・タマシャス)、頭は紙製、衣装はシルク製のものが多い。ヒバが有名。 |
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陶人形
ボボエチャ(おじいさん)人形といわれ、日常生活の中のスモールギフトの定番。素焼きのものなど、非常に多くのバリエーションがある。 |
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細密画
14世紀から16世紀にかけてのティムール帝国時代に宮廷文化として盛んになったもので、手漉き紙(サマルカンドペーパー)や古文書の白紙の部分や裏に描かれる。 |
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小箱
厚紙でできた箱に植物模様や幾何学模様が絵具で精密に描かれ、クリアラッカーを厚く塗って仕上げてある。 |
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楽器
擦弦楽器のドゥタール、キジャック、ルバップや、ナイ(ラッパ)、ドイラ(太鼓)など多くの楽器があり、梨型胴や細長いネックに施された貝殻細工が美しい。 |
ウズベキスタンの食べ物 |
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プロフとスープ
最も一般的なのが羊肉とにんじんの炊き込みご飯プロフ。油分が多いので大根の千切と一緒に食べると相性が良い。スープも羊肉やトマトを使ったものが多いが、豆のスープのマシュホルダがおすすめ。 |
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シャシリク,サムサとナン
串焼きのシャシリクは羊肉が最も一般的だが、ナマズやスズキもおすすめ。サムサは羊肉やカボチャのパイで食べやすい。ナンには地域性があってサマルカンドが有名だが、ふっくらしたタシケントのナンがおすすめ。 |
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ワインとビール
ワインは「MADONNA」「Mona Liza」がおすすめ。一般的にはとても甘い赤ワインが人気。ビールは「AZIA」「MULIYON」。「PULSAR」他は発泡酒のような感じ。牛乳、ヨーグルト、アイスクリームなど乳製品はいずれも秀逸。 |
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お奨めのお店「CARAVAN」
ウズベクの雰囲気でコーディネートされた店内で、ウズベク料理を食べるなら「CARAVAN」。ウズベキスタン全国から選りすぐった工芸品も展示販売されている。 |
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